この木造ピアノ防音室は、新築計画の段階からコンサルティングをお受けして約1年間検討しました。(完成まで約2年弱)
新築場所が埼玉県内の遠方でしたので、当初からリモートワークで対応しました。
前提条件は、ピアノ室を薄型の音響・防音仕様で施工すること、吹き抜け部分を含めると面積が大きいのでコストを抑えること、および近所への音漏れで迷惑にならないレベルの性能を確保することでした。
以下、完成後の依頼者のご感想を原文のまま掲載します。
『今の所、音響もちょうどよく、心地良く弾かせて頂いております。防音工事をして下さった大工さんも、ピアノが入った後にいらっしゃって外から音を聴いてみて、弾いていると知らなければ全然音に気付かないとおっしゃっていました。
室内にはそれなりに聴こえますが、騒音ほどではなく、お昼寝の邪魔にならないレベルです。
また、12月になり、防音室に暖房器具を入れましたが、あの広さなのに暖房器具一つで十分な温度を保つ事が出来ており、部屋の気密性を実感しております。
これも全て、防音職人様に設計して頂いたおかげです。本当にありがとうございました。
防音工事の標準価格も教えてくださり、ありがとうございます。
それに比べ、かなりの安価でとても質の良い防音室を造って下さって、本当に感謝しております。こちらこそ、一度も対面でのご挨拶を出来ないままで恐縮ですが、素晴らしいご縁を頂き、ありがとうございました。』
最新の防音設計技術により、採用した防音層は約30ミリ。(壁内に断熱吸音材)
仕上げの表層材(無垢の羽目板)を含めて厚さ約40ミリという薄い設計仕様です。
これによって、必要な遮音性能を確保しながら、施工コストを大幅に抑えました。
床下の新築の段階から、床下空気層の共振抑制と断熱性能を確保できる汎用性の高い仕様を提示。(軸組在来工法)
防音構造は、床仕上げの無垢材フローリングを含めて、厚さ60ミリというコンパクト設計です。(音響と床の制振を重視)
天井・壁・床内部の空気層の共振を抑えながら、下地補強で防音効果を高める工法を採用。天井・壁の表層材を自由に設定できるように内部に音響調整用の木製ボードを併用するなど、施工しやすい仕様を木材を中心に構成しました。(空間を有効活用)
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