木造防音室に向かない仕様・工法

他のブログにも投稿した内容ですが、重要なので再掲して補足します。

 

木造防音室は、石膏ボード自体は最小限にして、防音材と木製品、吸音材を使う工法が普通です。

「新築住宅、戸建住宅などの木造建物において、特に音楽防音室(シアター室含む)に向かない製品や工法が有ります。

それは、鉛の遮音パネルと石膏ボード二重張りです。

前者は比較的高い周波数の音が抜けて行くだけでなく、反射音が強くなり音響が悪化します。

後者は費用は安いのですが、低い周波数と高い周波数の防音効果が伸びず、音響も悪くなります。

どちらも硬質の素材のため、コインシデンスなど特定の周波数帯の弱点が顕著になります。」

 

コインシデンスを含めた周波数特性を全く知らない専門業者が多く、これらを専門家と呼ぶことは不適切だと思います。防音設計の基本がない業者は「専門業者」とは呼べないでしょう。

 

ちなみに、木材は遮音性も吸音性も兼ね備える建築材です。建物用途に応じて選択して活用すると、音響・防音効果がよくなります。

 

音楽室、シアター・オーディオ室など木造防音室は、近隣環境や家族のライフスタイルを考慮して無理のない防音計画を検討する段階が最も重要です。